06.12 議会質問 下本ふみお
12月15日 質問テーマ 財政問題、箱物・同和の見直し、合併、国保、後期高齢者医療制度、就学援助。
第399回高知市議会定例会におきまして、日本共産党の立場から質問させていただきます。
質問に入る前にまずご紹介しておきたいことがあります。それは、先月、10月28日、高知市、RKCホールをお借りしまして「どうなる、どうする、高知の医療と介護」と題するシンポジウムを開催しました。450名の方々が参加し、高知の医療、介護をどう改善するか、国の悪政からの防波堤をどう築くか、会場が一体となって討議し、どこかのタウンミーティングと違ってやらせも桜もなし、実に真剣な議論が重ねられました。このシンポジウムには、医師会の役員、県の畠中部長とともに堀川健康福祉部長にもシンポジストとして参加、ご協力をいただいたことに改めて感謝をもうしあげる次第でございます。今後とも、国の悪政から市民をまもるために、幅ひろい協同をすすめていく決意です。
シンポジウムの内容については、報告集として冊子を作成して市長、堀川部長、また、同僚議員の皆さんにもお届けをさせていただいておりますので参考にしていただければ幸いです。報告集のタイトル、「文明国家の行き着く先は福祉国家だ」という言葉はシンポジストとして参加いただいた、医師会役員もしておられ、潮江地区の民間病院の院長先生のことばですが、地方自治の責務は「住民の福祉の増進」であります。その立場から、以下質問いたします。
【財政問題】
まずはじめに財政についてお聞きしますが、11月の1日の庁内放送において市長は財政状況を報告しています。大変厳しいことが強調されています。しかし、この内容を見てもなぜか他人事のように思えてなりません。これは私だけでしょうか。
まず、現状認識ですが、H19~21年の3年間で、192億円の財政収支不足が見込まれています。これは前回の182億円より多い数字であります。その前回の182億円の不足に、どう対処してきたかと言えば、16~18年の健全化のとりくみで184億円が改善されたとしていますが、実質改善は100億円です。基金取り崩しが23億円、新たな借金が15億円、特に、H22年度以降返済となる借り換えが46億円となっています。まさに、繰り延べしなければ、実質、破綻していたというのが冷厳な事実です。この原因には、不況による税収減、三位一体改革により地方切捨ての影響があることも事実ですが、公債費は、H22~24年をピークに、今後10年間200億円台となり、退職金基金の積み立て不足というもとで、退職金は、H20~21年の35億円をピークに、高い水準が維持されるという状況となっています。地方交付税も今後、さらにきびしくなることが予想されています。今年も予算執行停止せざるを得ない事態に直面しています。前回の「非常事態宣言」を出した時点よりさらに悪化、またはきびしい状況となっている、この認識をはっきりさせることが、なにより大事と考えます。
Q お聞きします。財政の現状は、前回の非常事態宣言時よりさらに厳しい状況となっているのではないか、率直にお答えいたただきたい。市民とのパートナーシップ、財政でも共有認識を持つことを必要としているのであれば分かりやすくお答えいただきたい。
7日付けの日本経済新聞に、総務省が財政状況を示す4つの指標の公表を義務付ける方針を固めたと報じられています。実質収支比率、実質公債費の二指標に加え、国保、介護保険なども加えた新たなフローの指標と、土地開発公社、第三セクターなど地方財政にかかわるすべての会計を加えた新たなストックの指標をつくるとのことです。そして総務省は、この4つの指標のうちどれか1つでも基準をこえれば、まず自主的な再生をうながす、それても改善できなければ国の関与のもとで強制的に歳出削減をすすめるというものです。 高知市の特別会計、第三セクター含めた連結決算4702億円を越えて、標準財政規模の6.3倍となっています。総務省は新たなストックの基準を、標準財政規模の何倍にするか、検討されているとのことですが、高知市はぎりぎりのところに来ていると、危惧する声が、市財政関係者からももれ聞こえてきます。新たなストック指標の導入にかかわり、市政運営のあり方に大きく影響されます
Q 危機的な財政、危機的な市民の暮らしの実態という2つの要因を考えれば、命と暮しに直結する予算以外は、新市まちづくり計画、特にハコモノ、道路建設などもふくめ一旦たちどまって検討しなおすくらいの決意が必要ではないかと考えますが、市政運営の基本、決意について市長にお伺いします。
市長自らも「市民は負担限度を超えている」と述べる市民の生活状況があるわけですが、来年度はさらに負担が増します。
Q 住民税の課税限度額の引き下げ、公的年金控除の引き下げ、定率減税の廃止など国の税制での影響で保育料や国保料などに連動してくるものと思われますが、全体ではどのようなものがあるか改めて伺います。
来年度の予算編成では、枠組みを設定し、それ以外、それぞれの課に経常経費、投資経費一体として事務事業マイナス20%、投資的経費マイナス16%,扶助費プラスマイナス0%の削減の概算要求基準を決めましたが、このやり方には、大きな問題点があります。市全体として何を本当に優先すべきかの明示をせず、課毎に一律カットをおしつける方式は、数字あわせ、理念なき取組みだと言われてもしかたがありません。特に扶助費をプラスマイナスゼロにしていますが、H14~18年にかけ、285億円、304、314、320、331億円と毎年10億円程度は増加している状況を見れば、市民の負担は限界といいながら、さらに負担増がくるなか、市民の暮らしにたいして守る手立てを削り込む、実質大幅な削減といえます。
Q 扶助費について、必要額は確保する、生存権を保障する内容は後退はさせない、という市長の決意を伺います。
【箱物、同和の見直し】
次に、見直すべきはものは見直すとの立場から、いくつか議論をすすめていきます。
まず、執行部のみなさんが最も有利な借金と考える合併特例債についてですが、初期投資の5%分、交付税に参入されない30%で約3分の1は、市独自で負担しなくてはなりませんし、有利な借金だとして膨らませてきた前市政の経過から言っても、私たちはこの特例債についても同じ借金だと指摘し、抑えることを提言してきた経過があります。
すでに合併特例債の166億円が確定、または執行予定しております。有利だとする借金も、総務省の新たなストックの基準の算定になる、こういう危機意識をもつことが重要です。そのことを明らかにしながら、中でもこれに含まれるあんしんセンターについては、当初、30億円でしたが、財政危機を理由に岡崎市長が15億円に縮小、ところが今回、防災、消防含め総合あんしんセンターとして50億円に膨らみました。実際は国の補助金、医師会などの区分所有で約35億円が特例債適用予定です。問題は、こうした計画の変化、必要性について十分に説明、総合的な説明がないまま、財政危機のもとで事業を進めようとしていることです。防災、消防の複合施設化については、建設の必要性を「南海大地震では本庁はつぶれるので、防災無線システムを守ること、職員があつまる場所が必要」「防災シスムはデジタル化対応で重たくて新施設でないと困難」など、執行部もその場しのぎとも言える説明しかされていません。市の防災計画上の位置づけも明らかでありません。
Q 北消防署の計画、県の広域化の問題など定まっていない課題も多く、今後も枠組み事態が変化する要素が強いなか、なぜ急ぐ必要があるのか、なぜ複合なのか、本庁も含めた防災体制、計画の上の位置づけを明確にお示しください。
また、区分所有の場合、修理の費用などメンテナンスの分担や資産処分の問題など、当初は良くても将来的に複雑な問題を背負い込むことになり、慎重な検討が必要と考えます。
Q 今回は一旦たちどまり、計画の見直しするべきです。あんしんセンター自体のスリム化も含め、抜本的な検討をすべきでないかと考えますが御所見をうかがいます。 また、中心市街地活性化事業についてはその準備室を「あんしんセンター」がらみもあって9月に立ち上げております。この事業はどのようなものを今後想定しているのか、また、箱物の公共施設などについては当面、計画はあってはならないと考えますがその点についてもどのような考えかお聞かせください。
もうひとつは同和行政についてです。昨日、下元博司議員質問しましたが、ゆがみをただすと言いながら、根本的に一般財政に移行することになかなかならない問題です。同和対策という名称を今後とも残して行くということをお聞きして、この期に及んでまだ残すことに情けない思いであります。私たちも今回市民会館児童館を、何箇所か訪問させていただきました。感じたことは事業内容も、一般施策との大きな開きがあります。部屋の利用、民謡や詩吟教室、パソコン教室などの「成人学級」も無料、事実上の学童保育などなど、利用料はすべて原則無料です。他の公民館やふれあいセンターでは考えられない実態であります。とりわけ地域の公民館を維持する為に住民は自らが負担し、運営経費の節約、町内会費の徴収にも大変な努力をしております。格差、不公平さは、驚くばかりであります。行政の過剰な対応が「自治意識の向上につながらない」との行政内部からの指摘する声もあります。大阪をはじめ、他県の例でも、特化することが、いかに大きくゆがみをつくってきたかマスコミでも詳しく報道されています。特定市民、勢力におもねる市政運営をすることが、職員のモラルハザードにつながり、不祥事の温床となっていると指摘してきましたが、まさに、ここに是正すべき大きな問題があると考えます。
Q 昨日の答弁では「見直し中」ということですが、いつ頃をめどに見直し、いつ頃報告をなされるおつもりか、もう一度お伺いしておきます。
【民主党への献金問題】
次に業務委託の関連でお聞きします。昨年度の政治資金報告で、「解放同盟」高知市協と、事務所も代表も同じである、高知市労働事業協会が、民主党に対し300万円を献金していたという実態が明らかになっています。
高知市労働事業協会は公益法人です。就労対策のためとして数億円規模の事業を特命随意契約により、業務委託という実質的な支援を高知市から受けています。市民の税金の政党への還流といえます。受け取った政党の責任も重大です。
Qこうした行為をする公益法人を市が支援することが道義的に問題はないのか、市長のご所見を伺います。
【合併問題】
次に春野町との合併問題について、問題を絞ってお聞きします。
Q この間、指摘してきた違法墓地などの問題点の解決のめどであります。違法墓地については、完全に一掃されたのか、また、同和団体との清掃業務の随意契約は解決したのか、お聞きします。
次に、当然、1つの自治体をめざしているわけですから、それぞれの住民の思い、願いに差はあっても、行政としては、互いに隠し事がなく協議をすすめることは当然の前提です。
Q 1つめは、念書、覚書の類に関する問題です。環境部に関わるもの以外はないとのことですが、町長から明確に「ない」と確認したのか、お伺いします。
次に職員の給与に関してお聞きします。春野町の給与体系は、高知市と同じ給与表を使っていますが、高知市より高く位置付けられています。同じ年に、高知市と春野町に入職した高校の同級生が、合併により同じ職場になった、職歴は変わらないのに、吸収された側の給与が「高い」のでは納得ができないものです。
Q 病院統合においては、再計算方式がとられました。当然の原則と思います。合併にあたって同様の、再計算方式をとるべきと考えますが所見を伺います。また、春野町からは実態を検討するための資料が提供されているのか、総務部長にお聞きします。
【国保】
国保についてお聞きします。国保についてはここ数年、保険料の引き上げが大きな負担になっています。来年度も公的年金控除に連動して大幅に値上げとなります。65歳以上の一人世帯だけで見た場合、2割減がなくなる世帯と、7割減が2割減になる世帯の合計は3097世帯にのぼり、2人世帯を加えるとさらに膨らみます。特に影響を受ける年金収入166万円から223万円までの世帯のうち、173万円の世帯をみると17年度9100円だった保険料が19年度は2万3140円と2.5倍、20年度には5万6630円と6.2倍に跳ね上がります。さらに住民税と、所得税が課税されます。実際に病院にかかれば窓口負担も増え、大きな負担となってのしかかってきます。さらに全体の保険料は来年度も4%程度の値上げをせざるを得ないと聞いています。滞納世帯と短期保険証、資格証明書の数は増える一方です。患者になれない患者はどうすればよいのか。病院でも最近、借金がらみの未集金や、無保険、期限切れ保険証の方が多いときいています。生活保護でしか対応できないケースも多いようです。最近の市民団体の交渉でも高知市の国保に対する見解は相互扶助の制度という立場をますます鮮明に打ち出していますが、社会保障制度であり国保法のどこにも相互扶助という言葉はないはずです。
Q 公的年金控除の引き下げによる影響と来年度の保険料引き上げは国保世帯に大きな負担を強いることとなりますがどのように受け止めているのか市長に伺います。
また、高知市は、障害者、老人、寡婦にたいして優れた独自減免を行っております。たびたび指摘してきましたが、これは国保以外の全市民の納得のもとに市の施策として実施しているものです。また、乳幼児医療費などの国制度に上乗せ実施しているため、国のペナルティーによる地方単独波及分についても市の施策です。この二つについては、平成13年までは一般会計より繰り入れされてきたものですが、大型箱物施設の建設で一般会計が苦しくなった松尾前市政が、当事40億円あった国保基金に目をつけ、繰り入れ停止をしたものであり、基金を食いつぶしながら、国保加入者のみの負担としたもので到底納得できるものではありません。
Q この独自減免分と地方単独波及分を合わせた4億円余りを国保会計へ繰り入れをし、元に戻せば国保料の引き上げをする必要性はなくなるはずです。まさに負担限度を超えているものとして思いを馳せる必要性があると思いますが、見解をお聞きします。
【後期高齢者医療広域連合の設置議案について】
2008年4月から発足するこの制度は、75歳以上の高齢者を、現在加入している国民健康保険や組合健保などから切り離し、高齢者だけを被保険者とする制度です。
Q 保険料も高知県は、全国平均の6200円を上回ると聞いておりますが、今の段階で国の示す基準、要件はいろいろあろうかと思いますが、単純にみてどの程度の額が推計されるのかお聞きします。
いずれにしても8割以上の方は、介護保険料と同様の「年金天引き」方式で徴収されます。しかも、医療給付費の増大に応じて、自動的に保険料が値上げされることとなります。また、保険料の滞納者は保険証を取り上げられ、「短期保険証」「資格証明証」が発行されます。こうなれば、お金が無いために医療を受けることができない高齢者が多数生まれることにもなりかねません。この新制度の運営主体は、県単位で市町村が加入する広域連合です。広域連合議会もつくられますが住民との関係があまりにも遠く、内容をみても高齢者の声が届くしくみなっているとは思えません。
Q 間接的な議会があるからで済ませる問題でなく、最も重要な民主主義精神を欠く、欠陥議案です。高齢者の生活実態がどのように把握され、高齢者の意見がどのように反映されるのか。75歳以上の当事者が運営に加わる方向での検討はなされたのか、今後も検討余地はないのかお答えいただきたい。また、広域連合議会の市議会への報告等は、どのように保障されるかもお伺いします。
【就学援助】
さいごに就学援助制度ついて伺います。扶助費の伸び率を抑えることで気になる問題は健康福祉部をはじめ多々ありますが、教育委員会関係の就学援助制度もそのひとつです。「義務教育は無償」とした憲法26条、教育基本法第3条で、「すべての国民はひとしく、その能力に応ずる教育を受ける機会をあたえ」ること、「国及び地方公共団体は、能力があるにもかかわらず、経済的理由によって修学困難なものに対して、奨学の方法を講じなければならない」と定めています。このことの具体的実践であります。この制度は昨年度から三位一体の改革の強行で制度改悪されました。要保護世帯以外の、準要保護世帯については用途を限定しない交付金にしたため自治体が行ってきた所得基準が引き下げられるなどの改悪する自治体も生まれていますが、高知市は国の制度改悪にめげずに市民、市民団体の要望を市長、教育長がしっかりと受け止め、現状が維持されています。景気は低迷、定率減税の廃止などで就学児童を持つ家庭の負担も増えるばかりです。市政のゆがみをなくし、また、不要不急な事業を見直し、なんとしても守らなければならない大事な制度のひとつであります。
Q 児童を持つ多くの家庭が切実な思いで利用しているこの制度について、財政難を理由に切り下げてはならないと考えます。あらためて市長の決意をお聞かせください。
以上で第一問とします。
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