07.12議会 補正予算等への反対討論
26日、下元ひろし議員が、総合あんしんセンター関連予算、青年センターとオーベルジュの指定管理者の指定――3点で反対の理由を伸びました。また、合併関連議案の考え方を述べました。
◆ ◆
第405回高知市議会定例会に提案された議案にたいし、日本共産党の立場から討論をおこないます。
まず、市第105号一般会計補正予算、予算外議案第191号及び192号の指定管理者の指定に関する議案に反対の立場から討論いたします。
第4款衛生費 第1項保険衛生費 第1目保健衛生総務費中、(仮称)総合あんしんセンター建設事業費、15億7千万円の工事費について。
「『忍』の時代に突入」。これは、市長選挙前に高知新聞が連載を開始した、「県都多難」という連載記事の見出しであります。関西学院大学の小西教授は、高知市の財政状況を評して、「今までの事業の負債が大きすぎる」「しばらくは忍の一字でしょうね」と述べられています。市長は、市長選挙の投票日の翌日、市長訓示で、「絶対に夕張市の二の舞にしてはならない」と、強い決意を述べました。確かに、今日の本市の財政危機は、国の三位一体改革による、当初予測しがたかった要因があることは承知していますが、それだけでなく、前市長時代からの大型プロジェクト事業の推進、それも、計画が具体化するにつれ、つぎつぎと規模を拡大するやり方が、大きな財政負担になってきました。
(仮称)総合あんしんセンター事業も、当初は、保健所と休日夜間救急センターで、事業費は15億円だったものが、医師会や日赤高知県支部、災害対策本部などを次々と増やし、総事業費も50億円に膨らみ上がりました。19年度から3年間、190億円の財源不足が見込まれる中、なぜこのような大型事業を推進・拡大しなければならないのか、市民には理解できません。市民の安全を守るために、今、しなければいけないことは、地震災害時の救急・救援体制や地域消防力の整備であり、消防署や出張所、屯所の改築、住宅等の耐震化など、しっかりした対策をとることだと考えます。
また、高知県下の消防広域化の問題も、今年4月に検討委員会が発足し、これからの県下の消防・防災体制が論議されようとしています。広域化の方向になれば、防災センター機能を、位置も含め検討しなければならない課題が生じてきます。私たちは、そのような流動的な状況下で、総合あんしんセンター建設に賛成することはで来ません。
これまでも、「この財政難の中,仮称総合あんしんセンターの建設費についても再考あるべし」との他会派の質問があったことを、紹介しておきます。
次に、予算外議案第191号、高知市青年センターの指定管理者を指定する議案です。
青年センターの指定管理者制度の導入については、先の9月議会でも、教育施設への指定管理者制度導入は行うべきでないという立場で、青年センター条例の一部を改正する条例議案に反対いたしました。
「アスパル高知」は教育研究所と青年センターが同居する複合施設であります。7階建てのうち、2階と3階が教育研究所を教育委員会が直営し、残る青年センター部分を指定管理者に移行しようとする考えですが、教育研究所に通う子どもたちは、さまざまな課題をかかえ、そのため出入り口を別に確保するなど配慮がされていますが、指定管理者制度移行による、個人情報保護や、共用部分の管理、法人格を持たない指定管理者のリスク管理などの点は、納得できるものではありません。
青年センターの建設は、昭和45年9月議会で、議会を二分する論議がされましたが、当時の、故坂本昭市長の、「この災害=10号台風=を乗り越えていく一つの大きな原動力にもなる」という強い決意で行われました。坂本市長の思いに応え青年センターは連日、青年たちの活発な活動が繰り拡げられ、学習や青年団体の活動の問題、組織青年の問題等々、青年センター職員と共に真剣な論議を重ねてきた歴史があります。教育委員会、特に担当職員とサークル協議会など利用者との協同の力が青年センターの発展の力になってきました。
指定管理者に移行することは、これまで培ってきた利用者との協力・協働で運営するという基本を壊すことになります。財政効率化を理由に指定管理者への単純移行は、青年センターの歴史と社会教育施設としての位置づけに逆行するものです。
次に、予算外議案第192号、オーベルジュ土佐山の指定管理者を指定する議案です。
オーベルジュ土佐山は,平成15年9月、当時の土佐山村議会でオリエントホテルを指定管理者に決定し、5年の契約期間が来年3月末で終了するため、再び同団体を10年間、指定管理者として指定しようとするものです。
その審査集計表は、今議会の個人質問後の経済文教委員会に提出されました。今回の指定にあたっては、4団体が候補に上り、オリエントホテルは、600満点中424点、次点のC団体は419点で、その差は5点であります。「運営方法が、市民等の平等な利用を確保することができるものであること」の項目の採点は、90満点中C団体が64点、オリエントホテルが60点。評価6項目のうち、オリエントホテルがC団体を上回った項目は、「管理を的確に遂行するに足りる人的構成及び財産的基盤を有するもの」は1点差。「住民の意見の反映」ではなんと24点差の2項目だけです。他はすべてC団体が上回っています。「住民の意見の反映」とは、条例で、あらかじめ指定管理者の候補を決めようとするときに、市長が意見を聞かなければならないとされている「オーベルジュ土佐山運営協議会」の意見ことです。
公の施設は、何よりも市民の平等な利用を確保することは当たり前のことです。「管理の効率化かつ効果的に行うこと」や「施設の管理経費の縮減を図る」など、評価6項目のうち、5項目の合計では、オリエントホテルが328点、C団体が347点で、その差は19点。これらの項目が劣っていながら、「オーベルジュ土佐山運営協議会」=「住民の意見の反映」で、くつがえったともとれます。「オリエントホテルありき」との疑念を払拭することができません。また、23年度には本体施設、24年度には駐車場や庭園等の付帯設備の起債償還が完了しますが、完了後も引き続き、同一内容、同一管理者で継続することは理解できません。当然見直しがあってよいはずだと考えます。
オーベルジュ土佐山の利用料はオリエントホテルの収入になりますが、市はオリエントホテルから施設の使用料などは受け取っていません。公的施設を営利企業に、言わばただで使わせ、利益は株主に配当される仕組みになっています。公が設立し、市には何の利益も上がらず、メリットのない仕組みで施設を指定管理者に任すことは、市民に納得してもらうことはできません。財政再建のため、事務事業の見直しを行っていますが、この際、オーベルジュ土佐山の売却も含め、見直しを行うことを提案しておきます。
最後に、春野町との合併に関連する議案について、討論いたします。
いよいよ来年1月1日から春野町と合併し、新しい高知市の誕生となります。新高知市の誕生を心から喜びあいたいところですが、残念ながら今議会では、喜びに水をさす事態が次々明らかになってきました。
春野町における公有財産の未整備、各種書類等の紛失。同和対策事業関連における町有地の未登記問題では、新たに1億円を超える経費が必要なこと。実施したといわれる地籍調査事業はその成果品がなく、再調査するとなれば4億円をこえる新たな経費が必要なこと。などなど、次から次と新しい事実が報告されました。
昨年の12月議会で、廃置分合議案・合併に反対の態度を明確にしたのは、当時の自民党の一部と無所属。そして、日本共産党も、住民に対して合併をめぐっての,公正で的確な情報等,資料を十分提供されなければならないが,現時点でそういう状況は感じられず、市民はもとより市職員でさえサービスがどうなるのか十分論議もされていない。墓地問題,産業廃棄物の問題,1市2制度によるごみ・し尿処理の新たな負担の問題や住民の混乱,職員給与,団体補助金や念書,覚書の問題など,きちんと整理されていないとの判断で反対しました。
しかし、法的には、中止や凍結、延期はありえず、否が応でも新年から新市がスタートします。私たちは、ことここにいたっては、春野町と高知市の住民が新しい高知市を作り上げていくため力を合わさなければならないし、そのための必要な条例や体制の整備は行わなければならないと判断しました。次々と明らかになりつつあるこれらの状況は、合併ありきで突き進んできた結果であります。これら問題の原因や本質、そして責任の所在については、新市のもとで徹底して究明し、市民の前に明らかにする責務があると考えます。
合併効果は10年間で14億円に上るとの試算が示されましたが、今、明らかになった問題解決だけでも、数億円の経費が見込まれます。合併効果や、新市まちづくり計画のそのものの見直しを求めて、
討論を終わります。
| 固定リンク
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/133657/17511220
この記事へのトラックバック一覧です: 07.12議会 補正予算等への反対討論:
コメント
箱物(総合あんしんセンター)について、
総事業費が50億円かかると言っても多くの市民には実感がわかないのですよ、
国の借金総額と同じで市民感覚から遠すぎるのです。
市民一人当たり***万円の借金と表現しないと危機感を持ちません。
高知市の人口減少率と連動しての今後**年間、年**%アップ、***万円と表さないとダメではないでしょうか?
今最大の国民の関心事項である年金問題の社会保険庁の無責任な対応にならないように、
箱物事業に対しての責任を明確にする法案を提出してみては?
これは市当局に対しての牽制も含めて、賛成した党・議員に対しても責任を問うものです。
議員は市民から付託を請けて己の信念に基づいて決断したことに対して責任を負うべきだと思うからです。
後になって形だけの陳謝をして議員報酬を満額受け取りでは済まされないと思うからです。
其の負担を税金と言う形で一般市民が受けるなら、決めた人(議員)もそれ以上に責任を取るのではないでしょうか?
また 其のツケを公務員削減の理由にするのはおかしいと思うからです。
投稿 卒業生T | 2007年12月30日 (日) 10時32分