12日、高知市の健康福祉部に対し、薬害肝炎に関わるカルテ保存と福祉車両の駐車に関する申入れを行いました。カルテ保存については、県議会・日本共産党と緑心会も行い、県は「裁判結果もあり保存の必要性は考えていた。ただ、量が膨大であり、弁護団と相談のうえ、産科関係のカルテ保存を考えたい」との回答がありました。以下が申入れ文書です。
薬害肝炎患者救済等のため、カルテ保存を求める申入れ
薬害肝炎訴訟は.血液製剤の投与によりC型肝炎ウィルスに感染させられた被害者が、国と製薬企業を被告として損害賠償を求めた訴訟であり、大阪、福岡、東京、名古屋、仙台の5地裁で訴訟が継続しています。 6月21日,大阪地方裁判所で薬害肝炎訴訟の初の判決が言い渡され,大阪地裁は,国及び製薬企業の法的責任を明確に認めました。
そもそも、日本政府は、1964年に承認されたフィブリノゲン製剤の問題が指摘され始めた段階で、米国においては1977年に承認取り消しをしているにもかかわらず、1989年まで放置してきたことで、被害を拡大させた責任があります。全国で提訴した被害者は90名を越えていますが、1980年以降にフィブリノゲン製剤の投与を受けてC型肝炎ウィルスに感染した患者は、製薬企業の少なめの見積もりでも1万人以上いるといわれています。また、 6月16日、最高裁判所は、集団予防接種によりB型肝炎に感染させられた被害者が、国を被告として損害賠償を求めた訴訟で、1951年以降のウィルス性肝炎対策について、国の責任を明確に認めました。薬害肝炎に対する国の責任の明確化、被害者救済の動きが広がっています。さる、7月9日には、高知市において、薬害肝炎訴訟原告の代表及び弁護団が呼びかけた学習交流会に、県内の医療機関で投与を受けた患者さんはじめ約70名の方が参加しました。「被害者の会を高知にも」の声が上がっています。
高知県立中央病院、高知市民病院でも数百人分に投与された可能性があり、市民の中に被害者が多数存在する可能性があります。それだけに、現在、解体、撤去されようとしている旧高知市民病院に保管されている県市病院の過去20年分(1985年以降)程度の入院カルテの存在は、この薬剤投与の事実を証明し、被害者を救済するうえで極めて重要な資料であることは明らかです。 法的には5年以上の保存義務はないことは承知していますが、市としてもこうした経過を踏まえ、さまざまな困難な中で治療を受けている被害者や市民の立場にしっかりと立ち、ひきつづきカルテの保管をするよう強く申し入れるものです。
福祉関係車両などの駐車について、公益性を考慮した対応を求める申入れ
6月からの改正道路交通法の施行で駐車違反に対する規制が強化されたことに伴い、在宅医療・訪問介護に用いる車両にも規制が強まり、在宅医療・訪問介護の現場に不安と混乱が広がっています。この問題について、日本共産党は、いままで規制から除外されていた在宅診療や訪問介護などに使われる車両については、必要に応じて引き続き駐車禁止除外や駐車許可を行うよう求めていましたが(小池晃参院議員が提出した質問主意書)、政府は、これまで一定の駐車を認めていた車両には、6月1日以降も「同様の措置が講じられるものと考える」との見解を示しました。
また、同質問趣意書で、介護保険によるデイサービスの送迎や訪問診療に伴い薬局が行う訪問薬剤指導など公益性の高い車両についても、既存の規制や前例にとらわれず、必要性に応じ柔軟な対応をとるよう求めていましたが、政府は答弁書で、関係者から要望があった場合には、必要性や地域の実情などを踏まえ、「適切な対応がされるよう都道府県警を指導したい」と答えています。 交通事故の原因ともなる迷惑駐車をなくすことは当然のことですが、住民の命と健康を守る上で必要な車両の利用については、公益性を考慮した対応がなされるべきと考えます。よって
① 政府答弁の趣旨の徹底について、高知県、高知県警について、高知市として要望すること。その結果も踏まえ、市内の在宅診療、訪問介護、デイサービス送迎など公益性の高い車を使用する施設、機関について情報提供し、適切な施策を講じること。
②公益性の高い車について、政府は、関係者の要望があった場合について、「適切な対応」をとることが明らかにされており、高知市自体が関係者として、積極的に実情を把握し、福祉を守る立場で、政府、高知県警に要望をあげていくこと。
以上2点につきまして、積極的な対応をとることを申し入れます。